お館様と謙信殿にお許しを頂き、ルーク殿と慶次殿も共に宴会をすることになった。某が途中抜け出してしまったがために一時中断したため、仕切り直しとしてまた乾杯の音頭が取られた(申し訳ありませぬ、お館様ぁぁぁ!!)。
 某と佐助でルーク殿を挟む形に座り、旅の話を聞いた。
 そもそも、甲斐を出た後には越後に向かうはずだったのだが、道中政宗殿と出会ってしまい、奥州に行くことになったのだそうだ。奥州での出来事を話すルーク殿はとても楽しそうで、輝いているようにも見えた。
 ルーク殿は政宗殿のことを口にするときは、毎度顔を赤くしていた。そのたびに、言いようのない感情に襲われる。何故かはわからぬが、某はルーク殿が政宗殿の名を口にするのが気に食わないようなのだ。
 某といるのに、政宗殿の名など聞きたくない。
 姿の見えない感情を振り払うかのように、酒をあおった。飲んでも飲んでも心は晴れなかった。
「んぅ……」
 ふと、肩に重みがかかる。そちらを向くと、ルーク殿が肩にもたれかかっていた。
 手に盃を持ったまま、うとうとと頭を揺らしている。普段よりも幼い表情に心の臓が早鐘のように鳴りだした。
「ルーク殿、眠いのでござるか?」
「ねむくねーよ。なんかふわふわするけど」
「ふわふわ?」
 覗き込んだルーク殿の顔は赤く染まり、呼気には酒の匂いが混じっている。手に持つ杯には、酒がなみなみと注がれていた。ルーク殿はちびりちびりとそれを口にする。一口飲んでは、某の肩にすり寄ってきた。
 酒に酔われてしまったのであろう。呂律が怪しい。
 甲斐では酒を飲まれることはなかった故、このようなルーク殿は見たことがなかった。
「ありゃー、酔っちゃったの?」
 盃を片手に、佐助が顔を覗き込む。ルーク殿はふにゃりと笑みを零した。
「よってねーっての」
「それ酔ってる人の台詞だからね」
 ほらおいで、と佐助がルーク殿に手を伸ばす。
 酒に酔っておられるのだ、寝かせた方がいい。それはわかるのだが、佐助がルーク殿に触れようとすることを嫌だと思ってしまった。それが顔に出ていたのか、佐助が怪訝そうな顔をする。
 しかし、ルーク殿は某の腕を掴んで首を横に振った。
「やだ。ここにいる」
 何度佐助が言って聞かせても、ルーク殿は某から離れようとしない。それを嬉しいと思う自分を疑問に思いながら、ルーク殿に味方した。
「よいではないか、佐助! ルーク殿が眠ってしまわれたならば、某がお運びいたす!」
 嬉しそうなルーク殿に笑いかけるのと同時に、佐助がため息をついたのが聞こえた。






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なんか幸村には嫉妬ばっかりさせてるような気がしてきました。
気づかない幸村が悪いとか言ってみる←
ルークが幸村から離れようとしなかったのは、幸村の傍が安心できると無意識にわかったからです。
ちょっと人見知りしてる感じで。
離れるのヤダって言ってるルーク可愛くないですか!?






2010.03.27.