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「銀時、今日が何の日か知っているか」 「ウザい」 「知らないのか銀時。じゃあヒントだ」 「オイお前、ウザいって言ってるんですけど」 「今日は貴様の…」 「ああもう!」 ずずずずいっと迫ってくる桂をジャンプで(ここ重要)押し返す。 輝く瞳が何を言わんとしているのか、銀時には言われずともわかっていたが、こうも近くにいられると非常に都合が悪い。ウザいし、近いし、実はまだ誕生日プレゼント用意してないし、ウザいし(二度目)。 「はいお前」 「?」 「5万点貯まったから特別サービスだ」 「何!? 銀時まさかお前……!」 「ウザさポイント5万点〜♪」 下手な音楽に乗せて言うと同時に、桂の首根っこを掴み窓から放り投げた。 怪我は…………しないだろう。多分。 「おい銀時っ」 ほらやっぱり。大丈夫だった。 起き上がり万事屋に戻ろうとする桂に向かって、銀時は大声で叫んだ。 「いいかぁ? 夕飯時になるまで帰ってくんじゃねーぞ!」 言い終えると急いで窓を閉めた。 これで大丈夫だ。 「ったく……お前がいたらケーキ作れねーだろうが……」 「――デレネ」 背後から声がして、銀時はびくりと体を震わせた。恐々振り向けばそこには酢コンブを噛む神楽。視線がどこか軽蔑を含んでいるような気がするのは気のせいだろうか。 「いつもヅラにはツンツンの銀ちゃんにデレ期が来たアル。結局銀ちゃんもヅラにデレデレアル。ねー定春」 「ワンッ」 「ちょ、神楽、違うからね。俺は別にヅラの誕生日祝ってやろうとか思ってないから。ケーキ作ろうとか思ってないから!」 「全部口に出してんだよコノヤロー」 「!!」 顔を真っ赤にして必死に言い訳をする様子はツンデレそのもので、神楽としては一刻も早くこの場を去りたい。 「今日は新八の所に泊まるアル。だから銀ちゃんたちは一晩中にゃんにゃんしてればいいネ。このホモップルが!!」 「だから違うって言ってんだろーが! つか、女の子がにゃんにゃんとか言わないの!」 「行くよー定春」 照れた表情の銀時がムカついたから、定春にひと咬みしてもらった。 +++++ 夕方。 大量の甘味とわずかばかりのクラッカーなどの誕生日グッズを持って、桂は万事屋玄関に立っていた。 立つことかれこれ1時間。 何故追い出されたのか皆目見当もつかなかったが、銀時を怒らせた(のだろう)ことは確かだったのでなかなか入れずにいたのだ。一時は警察を呼ばれそうになったが、どうにか切り抜けた。 せっかくの誕生日だ。できるなら銀時を怒らせずに過ごしたい。にゃんにゃんも我慢だ、我慢。 もう何度目になるか、チャイムに手を伸ばすと、突然扉が開いた。 「「あ」」 出てきたのは、エプロン姿の銀時。すいません、鼻血出してもいいですか。 「ヅラ?」 思わず鼻を押さえた桂に、銀時は訝しげに眉を寄せる。 「可愛いぞ銀時!」 「さっさと中入れ」 勢い余って抱きつこうとするが、銀時は桂の行動などなかったかのように腕を避けて家に戻っていった。広げた腕は虚しく下ろされた。 +++++ 顔を見たら真っ先に言うつもりだったのに。実際に顔を合わせると何も言えなくて素っ気ない態度をとってしまった。 溢れてくる後悔や羞恥やその他モロモロ。 なんて俺ってバカなんだろう。 銀時はソファに腰を下ろしながらため息をつく。少しもしない内に入ってきた桂が感嘆の声を上げて、ますます情けなくなった。 「おお…これは……」 味噌汁と焼き魚と煮付けと、あとは手作りケーキ。 万年金欠の銀時には、祝うと言ってもこれが精一杯だ。 「貴様…俺の誕生日を忘れたわけではなかったのだな……」 「う、ん…」 いつだって忘れたフリをしながら、桂のことなら何一つだって忘れたことなどなかった。片時だって、この心から離れない。 向かい側に座ろうとする桂を引き止めて、銀時は自分の隣を軽く叩いた。 「今日だけ…今日だけだからな! 今日だけは……隣に座るの許してやる」 目を見開いた桂はすぐに笑顔になり嬉々として隣に座った。さりげなく、さりげなく距離を詰めると桂が小さく笑う。 幸せいっぱいの表情に面食らって、何も言えなくなる。 「ありがとう、銀時。最高の誕生日だ」 抱きしめてくる腕を、今度は避けなかった。 本当はいつも抱きしめてくれていいって思っている。それでも邪険な態度をとるのは、羞恥がそれに勝るから。でも今日は素直にならなくちゃ。 銀時は桂の首筋に擦り寄り、そっと囁く。 今日貴方が生まれてきたことへの祝福と、出逢えたことへの感謝を。 →オマケ 「銀時、今日は裸エプロンプレ……」 「黙れ変態」 「すみません」 +end+ +++++ ノリだけで書いたらヒドいことになりましたが、とりあえず桂さんはっぴーばーすでーつ〜ゆ〜←祝ってます コレで銀さんのストーカー歴がうん十年に… おめでとうございます(え 桂誕生日ということで、いらないとは思いますがフリーです。 7月12日くらいまで。 報告は任意でございます。 ※フリー配布終了しました※ 2008.6.28. |